東北ハウス Tohoku House
東日本大震災から10年を経過した東北の現在を発信するイベントに向けた展示空間をデザインした。東日本大震災では東北にさまざまな分断を引き起こした。その分断を復興プロジェクトでつなぎ合わせ、再び一つになった東北の姿を表現した。
展示パネルは、震災後、復旧・復興、未来への一歩、の順でプロジェクトを掲載している。最初の視点ではバラバラの断片であった展示パネルが、近づくにつれて形態を変化し、順路を進んだ特定の地点から見た時、復興が進展し一つになった東北のシルエットが現れる。
展示パネルを支える木製脚には秋田産の杉材を使用し、テンセグリティ構造で組み上げた。テンセグリティは互いに離れた圧縮材と、それらをつなぐ張力材とのバランスで一つの強い構造体となる。東北の人々と各復興プロジェクトとのつながりによって生まれるちからをイメージした。