木材の新接合法を活用した木質空間
Woody space utilizing a new method of wooden joints
2022年度グッドデザイン賞
ウッドデザイン賞2022
京都にて開催された木質建築を推進する国際イベントに向けて、木材の新接合法を活用した展示空間をデザインした。日本建築は、時代ごとの意匠的・技術的革新を継承して新たな伝統をつくってきた。その革新の継承を空間デザインに体現することで、現代とつながる新たな伝統木造の提示と実証を目指した
本計画のデザインには、伝統と現代をつなぎ京都らしさを体現するモチーフとして、組子、格子、斗栱など、伝統建築に見られる木組みの意匠を取り込んだ。
また、水平と垂直の接合のみを用いる新接合法の構成に、経糸と緯糸で様々な意匠を紡ぐ西陣織との共通点を見出した。西陣で使われているジャカード織機は1872年(明治5年)にフランスから導入され、さらに高度な織物の生産を可能とした。日本の伝統と先進の技術をつなぎ新たな伝統をつくることは、本計画のテーマとも通じている。(参考:織物とコンピュータ)