CLTによる展示会向け木質空間 Wooden space for exhibition by CLT

日本空間デザイン賞2020

ウッドデザイン賞2020

IT技術とエレクトロニクスの国際展示会において、会場へ未来の街を構築する企画の下に展示空間をデザインした。現在でも建設業の節目に神事が執り行われる事から、“見えないつながり”を象徴する紙垂をモチーフに、一枚の紙を折るような造形を実現し、人々の“想いのつながり”を形にした。

 

近未来において建材としての活用が期待されることから、現在と未来をつなぐ材料としてCLT(直交集成板:Cross Laminated Timber)を選択し、展示会空間では初となる純CLT構造の造形を実現した。CLTの持つ意匠的な特性を生かすため、構造材であると同時に仕上材としても機能している。また加工の際に発生する端材は、受付カウンター、ベンチ等のブース内家具として活用した。

 

展示会装飾の多くは会期後に廃棄されてしまうが、本展示では設計時から部材の再利用を念頭に計画を進めた。解体後に保管していたCLTを、別施設での展示会什器・家具として再利用している。